
はぁ・・・。
治らないよ・・・。

本日はどうされましたか?

湿疹です。薬を塗ったら良くなるんですけど、すぐ悪くなるんです。

それで、1年間もへび🐍クリニックに通っていたのですが、ひつじ🐏クリニックに変えてみたんです。

そうだったんですね。
塗り薬は前のクリニックと同じ薬が出ていますよ。

えっ!?

薬の使い方は大丈夫ですか?

いつも使っているので大丈夫です。

でも薬が同じってどうゆうこと?

だっていつまでも治らないのは薬のせいでしょ?

お、おちついてください💦
この記事は、実際に来局された患者さんからの質問にお答えするコーナーです。
ほんのすこーし大げさに、治ラ ナイ代さんに再現していただいております。
上のやりとりをまとめてみましょう!
‣読み解くポイント

よくある質問です。
これまでの記事を読んでいただいた方にはおわかりいただけると思います。
一番のポイントはこちらです。

湿疹です。
薬を塗ったら良くなるんですけど、すぐ悪くなるんです。
問題点がわかりやすいですね。
この患者さんは、
「塗ったら良くなる」
と言っています。
おそらく塗り方・塗る量・塗る回数がきちんとできていて、お薬が効いているのがわかります。
問題はそのあとです。
「すぐ悪くなるんです」
と言っていましたね。
・・・

もしかして、良くなったら薬の使用を止めていますか?

当たり前じゃない!
長く塗ると副作用が心配でしょ?
実はこれ、見た目やかゆみが良くなっているだけで、皮膚の炎症が完全におさまってないのです。
‣炎症は火事に例えられる

皮膚の炎症は、よく火事に例えられます。
燃えた木を水で消火しても、内部の火種がくすぶった状態のまま放置するとまた燃え上がってしまいます。
皮膚も同じです。
炎症部位をステロイドで消火しても、火種がくすぶった状態が続くとまた炎症を起こしてしまいます。
この患者さんの悩みとは、皮膚の症状を治ったと思い込んでしまい、塗り薬を止めてしまったことが原因であると考えられます。
‣処方意図は?

このひつじ🐏クリニックの皮膚科医はおそらく、改善してからも塗り薬を継続する “プロアクティブ療法” で治療したかったはずです。
きっとこの患者さんは、
「良くなったら中止してください」とも、
「良くなっても続けてください」とも、
医師・薬剤師からきちんと説明がなかったのかもしれませんね。

今回の原因は、お薬のせいではなく治療方法に問題があったケースでした。
治療を理解することは大事だとわかる良い例ですね。
”プロアクティブ療法”について知りたい方はこちらを参照してください。

自分に適した治療方法がわからない場合は、ぜひ皮膚科医または薬剤師へ相談してくださいね。
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