頭の薬むずかしいぃ~!
頭の薬って
上手に塗れているか心配ですよね。
高齢の患者さんだと、塗れているかどうか心配で、『1日で1本すべて使ってしまう』なんてこともありました。
塗りすぎていいことはひとつもありません。
頭の薬を処方された人は必見です!
頭に使われる薬ってどんなものがありますか?
皮膚科に受診される頭の症状は、
この2疾患が大部分を占めています。
総じて皮膚科医は、湿疹のある頭皮にはローションタイプの塗り薬を選択します。
理由は軟膏やクリームが毛髪部位にはあまり適さないからです。クリームを処方する場面もありますが、そう多くはないです。
いざ実践➀ ローション剤による湿疹治療
ローションタイプのステロイド剤が処方された場合
まずキャップを開けていただくとわかりますが、キャップの中には、目薬のように先のとがったノズルがついています。
多くの方は、このノズルを見て、直接塗るものだと考えるようです。
直接塗っても間違いではありませんが、頭皮に直接塗ることはあまりオススメされません。
どうして直接塗らない方がいいの?
それは、上手に塗ることができないからです。
“塗っている薬が正しくないから治らない“のか、それとも”正しく塗れていないから治らない“のかハッキリしなければ、治療が長引く原因になってしまいます。
どう塗るのが正解?
ゴシゴシと塗ってしまうと悪影響ですので、しっとりと浸透させるように塗り込んでください。
出す量は症状の大きさによりますが、『1円玉大の大きさで、手のひら2枚分』を目安にすると良いですよ。
詳しくはこちらの記事に記載しています。
いざ実践② カルプロニウムによる脱毛治療
円形脱毛症の治療には、カルプロニウム(成分名)と呼ばれる緑色の液体の薬を処方されることがほとんどです。
こちらもキャップを開けていただくとわかりますが、キャップの中には、目薬のように先のとがった短いノズルがついています。
どうして直接塗らない方がいいの?
カルプロニウムは、アルコール性溶液なので、かなりサラサラしています。
直接つけてしまうと流れ落ちてしまい、正常な部分にも薬液が染み込んでしまいます。
ほとんどの場合は問題ありませんが、かぶれなどの副作用を起こす原因になります。
さらには、万がいち眼球に入ってしまうとかなりの悪影響ですので、オススメしません。
どう塗るのが正解?
アルコール性溶液は非常にサラサラとしているので、ローションのような塗り方ではなかなか上手くいきません。
そのため、このようなコットンに染み込ませてから塗ることで、必要のない箇所への塗布を防ぐことができ、薬液の消費も抑えられます。
十分な効果を発揮させるためには?
頭皮の薬は、なるべく清潔な状態で使用するため、入浴後に使用されることが多いです。
髪の毛に水分が含まれていた場合、薬の成分が髪の毛に吸着されてしまい、十分な効果を発揮できなくなります。
入浴後に頭の薬を塗る場合は、必ず髪を乾かした後で塗りましょう。
湯上りのカルプロニウムは注意です!
カルプロニウムと呼ばれる有効成分は、汗腺の機能亢進による発汗と血流増加作用による熱感の副作用を生じやすいため、必ず頭皮のほてりが冷めてから使用しましょう。
まとめ
- ローションタイプの場合、薬液を手のひらに出してから、反対の指で塗りこむと良い。
- ローションよりもサラサラしたタイプは、ガーゼやコットンに染み込ませてから塗ると良い。
- 円形脱毛症治療薬であるカルプロニウムは、入浴直後の使用を避ける。
- ローション・液体タイプの薬は、髪が乾いた状態で使用する。
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