日焼け止めって選ぶの大変だよね💦
日本の美意識が向上したことで、『太陽光は美容の大敵』という印象が強くなりました。
太陽光を浴びることで、人は体内でビタミンを合成したり、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンの分泌を促し、健康を維持することができます。
その反面、強い日焼けをすることで『皮膚の老化』につながるデメリットも存在します。
太陽光と上手に付き合っていくためには、日焼け止めをうまく活用していくことが大切です。
まずは太陽光について知ろう!
太陽光には、色として感じる可視光線、熱として感じる赤外線、感じることのできない紫外線が含まれています。
日焼けは、太陽光に含まれる紫外線を浴びることが原因で発症します。
紫外線は、波長の違いによって『UV-A』『UV-B』『UV-C』に分類されます。
『UV-C』はオゾン層によって吸収されるため、日焼けの原因になる紫外線は、『UV-A』『UV-B』となります。
可視光線というと虹ですね。
虹の一番端には紫色がありますが、
紫の外側の見えない光線を紫外線といいます。
UV-AとUV-B
UV-Aの特徴
UV-Aは波長が長く、皮膚の奥深く(真皮)まで浸透することが特徴です。
そのため、肌を守るためにメラニン色素の合成が促進され、メラニン色素が沈着することで肌を黒くしてしまいます。
さらに、皮膚の奥深くに存在する繊維を刺激することで、シワやたるみの原因を引き起こし、日光を浴びることによる『光老化』へつながります。
波長って何ですか?
とくに覚えることはないですが、
参考までに言いますと…
「光の正体は『波』であり粒子である」と言われています。この『波』の長さを波長といい、波長が短いものから順に、X線、紫外線、可視光線、赤外線、マイクロ波と分類わけがされています。
UV-Bの特徴
波長の短いUV-Bは、主に皮膚表面で吸収されることが特徴です。
UV-Aと比べてUV-Bは皮膚への刺激が強く、短時間で皮膚が赤くなりますが、その数日後には皮膚を黒くさせてしまいます。
さらにUV-Bを長時間浴びてしまうと、軽いヤケドや強い皮膚の炎症を引き起こしてしまいます。この炎症が、シミやそばかすの原因となります。
太陽光によって真っ赤になりやすい人は、紫外線のダメージをメラニンによって防げていないことになります。将来、シミやそばかす、光老化、皮膚がんのリスクが上がってしまうので、日焼け止めによる対策をオススメします。
UV-BにはビタミンDを合成する働きもあるよ!
適度に太陽光を浴びることが大事だね。
SPFとPA
SPFとは
SPFは2~50+までで表記され、
主にUV-Bによる日焼けをどの程度予防できるかを表しています。
表示の例としては、
SPF2
SPF50
SPF50+(50以上の場合に+がつく)
など、SPFの後ろに数字が付き、数字が大きいほど予防効果が高いです。
この数字は『日焼け止めを塗らなかった場合と比べて、何倍の量の紫外線を防御できるか』を表しています。
SPF2を例にして考えると『日焼け止めを塗らなかった場合と比べて、2倍長い時間の日光浴と同程度の日焼けをする』ということを意味します。
PAとは
PAはPA+~PA++++までで表記され、
UVAによる日焼けをどの程度予防できるかを表しています。
表示の例としては、
PA+
PA++
PA+++
PA++++
+は防止効果を表しているので、+が多いほどUV-Aから肌を守る効果が高いです。
日焼け止めの選び方
ここまで見ると、
強いものを選んだ方が良いんじゃない?
と思いますよね。
大は小を兼ねるといいますが、日焼け止めはそうではありません。
日焼け止めは強すぎると肌に負担がかかってしまうので、シーンに合わせて選ぶのが正解です。
今回は4つのシーンから、オススメの表記をご紹介します。
日常生活
SPF5
PA+
- 散歩
- 買い物 など
日常生活の『光老化』を予防するためには、そこまで防御を強くする必要はありません。
習慣的に日焼け止めを使用する場合は、肌への負担を考慮し、強いものはなるべく避けるようにしましょう。
屋外での軽い活動(ドライブ,散歩)
SPF10
PA++
- ドライブ
- 散歩 など
日差しによる炎症反応を予防するためにはこの程度を目安とします。
季節の紫外線の強さに合わせてSPFを前後で調節しても良いです。
屋外での活動(スポーツ,海水浴)
SPF20
PA+++
- 炎天下でのスポーツ
- 海水浴 など
晴天下にはSPFを高く調整すると良いでしょう。
マリンスポーツや海水浴では、耐水性(ウォータプルーフ)のものを選ぶようにしてください。
UV-Aによる『光老化』を予防するため、PAは高いもの選ぶと良いです。
熱帯地域での活動
SPF30以上
PA+++以上
- 熱帯地域でのレジャー など
SPFが高いほど肌への負担は大きくなります。
SPF50のものを1回塗るよりも、SPF30のものを2回に分けて塗る方が、より優れた効果を得ることができます。
肌への負担を少なくするためには、数値の大きいものを選ぶのではなく、SPFが低いものをこまめに塗り直すことが重要です。
肌の弱い方へ
小児や肌のアトピー、敏感肌などの弱い人にとっては、とくに強い日焼け止めは肌トラブルの原因になります。
肌トラブルの多くは、紫外線吸収剤が原因であるため、紫外線吸収剤を含まず、紫外線散乱剤のみ配合のノンケミカルな日焼け止めをオススメします。
ノンケミカルな日焼け止めは、肌への負担が少なく使用できるよ!
紫外線吸収剤と紫外線散乱剤とは?
日焼け止めは通常、紫外線を予防するために『紫外線吸収剤』と『紫外線散乱剤』の2種類が使用されています。
製品によって、両方配合されている製品や、そのどちらか一方のみ配合されている製品があります。
紫外線吸収剤
紫外線吸収剤は、皮膚の表面で紫外線を吸収し、吸収した紫外線を熱などの化学エネルギーへ変換することで紫外線の浸透を防ぎます。
吸収剤のメリットとデメリット
肌の弱い人には向いていないけど、屋外の活動時には配合されていると安心だね。
吸収剤の種類
- サリチル酸オクチル
- サリチル酸ホモメンチル
- ジイソプロピルケイ皮酸メチル
- ジヒドロキシジメトキシベンゾフェノン
- テトラヒドロキシベンゾフェノン など
いかにも化学物質って名前だ!
紫外線散乱剤
紫外線散乱剤とは、皮膚の表面に膜を作り、紫外線を跳ね返すことで紫外線の浸透を防ぎます。
散乱剤のメリットとデメリット
効果が長持ちするので、ウォータープルーフの日焼け止めにも使用されているね。
散乱剤の種類
- 酸化亜鉛
- 酸化チタン
- 酸化鉄 など
驚いた!天然鉱石が原料なんですね!
重要!SPF値よりも量と回数
こちらのブログで何度かご紹介しましたが、大切なことは『塗り方』と『塗る量』です。
強いものを1日1回で塗るよりも、シーンに合った強さのものを何度も塗り直す方が効果的です。
とくに『塗る量』が足りていないと、商品ラベルに記載されているような日焼け防止効果を十分に得られていない可能性があります。
例えば顔に日焼け止めローションを使用する場合、手のひらに1円玉大の大きさで取り出し、ティッシュがくっつくくらいに引き延ばすことが重要です。
1FTUはすべてに共通する事項ですので、必ず意識した使用を心がけましょう。
1FTUについてはこちらの記事に掲載しています。
まとめ
太陽光を浴びることは、人の健康を維持するうえで必要です。
ですがその反面、強い日焼けをすることで『皮膚の老化』につながるデメリットも存在します。
太陽光と上手に付き合っていくためには、日焼け止めをうまく活用していくことが大切です。
紫外線を長期で浴びてしまうことは、シミやそばかす、老化の原因になるほか、皮膚がんのリスクが上昇する報告もあるので、皆さんもぜひ日焼け止めを使用するよう心がけましょう。
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